走行距離10万kmオーバーでも買取OK
かつて、中古車販売店の店頭や中古車情報誌では、10万kmを超えた車の売り出しが極端に少なかったものです。これは、10万kmを超えると、「もうすぐ故障するかも」「走行中に突然故障すると危ない」といったイメージで見られることが多く、よほど安くしないと売りにくいため、販売店が積極的には取り扱わなかったという事情があります。
また、それ以外の事情としては、走行メーターを巻き戻して情報誌に掲載する業者も存在したことが、10万kmオーバー車の売り出しが少なかった理由として挙げられます。
2つの大きな理由
しかし、今は自動車の品質や耐久性が格段に向上し、ブレーキパッドやベルト類、油脂類などの消耗品をきちんと交換さえしていれば、思わぬ故障に遭遇することは大幅に減っています。
加えて、中古車業界や行政が一体となり、メーター巻き戻しを排除する施策として、「走行距離管理システム」を導入したことにより、メーター巻き戻しは激減しました。
つまり、「10万kmオーバーでも何ら問題のない品質と耐久性を実現した」ことと、「10万kmをオーバーしていようが、巻き戻しをして流通させることは困難になった」という2本の軸により、現在では10万kmオーバーの自動車が中古車情報誌やインターネットサイトにも多数掲載され、活発に取引がなされるようになっています。
ユーザーからの支持も高まっている
こういった売り手側や情報発信側の変化は、ユーザー心理にも大きな影響をもたらしています。以前であれば、10万kmオーバー車をまるでポンコツを見るかのような目で敬遠していたユーザーも、10万kmオーバー車が大量に売り出される現在の状況においては、それがごく当たり前の光景と映っています。
これは、車買取の分野にも大きな変革をもたらしています。10万kmオーバー車が積極的に売り出されない時代には、タダ同然の値段しか提示されなかったものですが、現在では、距離が多くても買い手がつくので、多少なりとも値段がつくようになっています。
とは言え、業者によって、提示する査定額は異なりますので、できるだけたくさんの買取業者に査定を依頼することを強くお勧めします。